「えび谷消防少年団」から「真の英雄」では、大吾が旅先で出会った町の消防団の人たちとの交流を通して、五味の偉大さを改めて知る。「新兵器を手に」から「あるエピローグ」は、消火の新兵器インパルスと、忍足の火事にまつわる忌まわしい過去の記憶を巡るエピソード。「真っ赤な記憶」から「バカ者到着」は、千国国際空港建設建設現場で起きた災害の鎮圧に、大吾、甘糟、五味、神田たちが活躍する。大吾には五味を超えようという意識と、災害現場に向かうことへの恐怖心とが同時に芽生えだす。

第128~146話

■あらすじ
えび谷温泉という温泉街へ、旅行に出掛けた大吾。この町は大人も子供も、消防に対する意識がとても高かった。その理由は、15年前に起きた寺の火事にある。当時この町には消防署も消防設備もなく、燃えさかる炎を前に村人達は成す術もなかった。だが、旅行に来ていた一人の消防士が先頭に立って町の人達を指揮し、必死のバケツリレーで消火に成功したのだ。それ以来「えび谷温泉郷消防団」や、小さな子供たちによる「消防少年団」が結成され、自警に務めてきたのだった。そして、英雄として伝えられているその消防士は、いつも野球帽をかぶった小柄な人だったという(第128話~第129話)。

四六判 378頁 / 定価 676円(税別) / ISBN 4091267688

(少年サンデーコミックスワイド 第8巻より)